2020.1.27
活動報告
第13回国際委員会を12月13日(金)、ナゴヤ イノベーターズ ガレージにて開催。委員長の大島副会長をはじめ26名が参加した。
今回は、「中部圏の国際化、競争力強化に資する多様性ある有能な外国人材の呼び込みに関する調査・研究」を目的に、在日米国商工会議所中部支部理事のマイケル・ウィーニック氏を講師に迎え、「在留外国人から見た魅力ある中部圏」と題して講演いただいた。
講演のポイントは以下のとおり。
- 産業構造の変革期にあり、従来の延長に留まらない新たな発展を望む今、不足する労働力の単なる穴埋めとしてではなく、秀でた能力で経済構築に貢献する人材として外国人材を地域に取り込んでいく必要がある。
- 外国人材を呼び込むには単なる就業機会という魅力だけでは不十分で、キャリアプランやライフプランが構築できるような環境が不可欠となる。私が名古屋に住みはじめた25年前に比べ、当地の外国人に対する理解や対応は随分変わったが、未だこのような環境からは程遠い。
- 外国人に定住を促す魅力を感じてもらうには、社会の各層における多様性の定着が先決である。価値観・宗教観・コミュニケーションスタイルといった文化・風習の違いなどの課題があげられるが、解決に向けて地域が一体となり相互理解を深めていく姿勢が大事。それには、一般家庭や子供たちが多様性を受け入れ楽しむ気持ちを持つような草の根的なマインドセット活動に加え、産学官連携によるシステム構築が必要。例えば、学位や単位が連動した留学制度、海外拠点を対象にした社内インターン制度などによってより多くの日本人が海外経験を積むことができる。一方、外国人学生に対して、外国語による授業の増加、日本語教育の充実、就職を前提としたキャリアアッププランニングの支援、就職後の専門教育支援などを行うことで、多様性とさまざまな機会(魅力)を感じてもらえる。
・中部圏の魅力はさまざまな機関の連携が強いところであり、上手く生かせば外国人にとってもビジネスチャンスとなり得る。多様な人材にキャリア形成の機会を与え、多様性のある地域づくりを行うことが、魅力ある中部圏を形成することにつながる。