2012.4.1
会長コメント
平成24年度のわが国経済は、東日本大震災からの復興と生産活動の正常化により、一定の成長が見込まれております。一方、昨今の超円高の継続は、国内に踏みとどまっているものづくり企業に多大な影響を及ぼしており、欧州の信用不安等世界経済の不安定要素と相まって、先行きが見通しにくい状況にあります。また、近年、経済はグローバル化し、市場構造が大きく変化してきており、今後は時代の変化に即したパラダイムシフトが求められております。
こうした中、これまで中部圏は、ものづくりの中心地として、厳しい経済情勢下においても常にわが国経済の成長を牽引し続けてまいりました。厳しくかつ不透明な情勢の中、中部経済界は、今まで培った知恵・経験を活かし、想像力を最大限に発揮し、「新たな前進」をしていかなくてはなりません。
具体的には、地域の総合力を発揮し、次世代リーディング産業の振興、既存産業の高度化を図り、「世界のものづくりのトップランナー」を目指してまいります。また、ものづくりを支え、グローバルに活躍する「人づくり」を推進していきます。
さらには、人口減少(少子高齢化)社会の進展や大規模災害への備え、リニア中央新幹線の開通など中部圏の将来を見据え、魅力と個性に溢れ、人々が安心して暮らすことができる中部圏の「地域・街づくり」にも注力してまいります。
本会は、昨年創立60周年という節目の年を迎えるとともに、この度の「一般社団法人中部経済連合会」への移行を機に、役員体制や委員会、組織等を見直し、下記の基本方針の下、行動する中経連として新たな一歩を踏み出してまいります。今まで以上に会員の皆様とともに知恵を出し合い、汗を流して、さらに活力溢れる地域を創り上げてまいります。
基本方針
➢中部圏の発展に貢献する経済団体として、広域的な視点に立った活動を行う。
➢会員企業のニーズに応え、地域の産業全体の視点に立った活動を行う。
➢経済・産業政策や街づくりビジョン等の提言と、その実現に向けた活動を行う。