2019.9.17
活動報告
(一社)中部圏イノベーション推進機構〔会長:豊田鐵郎 中経連会長〕は、8月29日(水)、「中部圏イノベーション促進プログラム」第9回講演会をナゴヤ イノベーターズ ガレージにて開催し、約100名が参加した。
今回は、アマゾン ウェブ サービス ジャパン(株)パブリックセクター営業本部長の大富部 貴彦(おおとんべ・たかひこ)氏を講師に迎え、「アマゾン ウェブ サービスが支えるクラウドを活用したイノベーション」と題して講演をいただいた。
<講演要旨>
アマゾンの世界売り上げは約25兆円。インターネット通販事業だけでなく、電子書籍やAIスピーカーなど、多岐に わたる事業がこの成長を支えている。2007年からの10年間で研究開発投資額は28倍に増加(参考:アルファベットは 同期間で8倍に増加)し、約2.5兆円を充てて新しいサービスを生み出すことに取り組み続けている。
アマゾンの主力事業の一つが、クラウド・コンピューティングサービスを提供するアマゾン ウェブ サービス(AWS)。 よく知られているAWSの事業は仮想サーバー※の提供であるが、蓄積されたビッグデータの活用、取得したデータの 即時分析、機械学習などの技術を組み合わせて、顧客の新しい価値創出に貢献している。例えば、スポーツ中継では センサーやカメラからの情報をもとに、選手やボールの軌跡や速さを視覚的・定量的にリアルタイムで情報提供できる ようになり、新しいスポーツ観戦のあり方を可能にした。
AWSでは昨年度、約2,000もの新サービス・機能改善を発表した。このような継続的イノベーションの源泉には、顧客 視点で最適なビジネスを考える、スピードを重視するなどの企業文化がある。後で引き返せることについては、時には 限られた情報をもとに前に進むリスクも取る。アマゾンは先駆者であり続けるために常に挑戦を続けている。
※仮想サーバー:各社それぞれが物理的なサーバーを持つことなく、一台のサーバーを複数台の仮想的なサーバーとみなして 分割利用することで効率化する仕組み。
〔講師プロフィール〕
大富部氏は、外資系大手SIerを経て、AWSに入社。AWSでは日本のパブリックセクターの立ち上げを担当し、現在は営業本部長として、政府機関、教育機関、医療機関、非営利組織などのお客様を担当。