2018.2.8
活動報告
中経連は1月30日(火)、「将来を見据えた中部圏のビジョン」をテーマに、「第14回中央日本交流・連携サミット」を名古屋市内にて開催し、当地域の行政・経済界などから約400人が参加した。
主催者挨拶で、中日新聞社の白井会長は「リニア開業は中部に人やモノを呼び込むチャンス。行きたいと思わせる魅力や個性にあふれた中部をつくっていかなければならない。名古屋駅や栄の再開発も動き出しており、これらを点と点ではなく、線としてつなぎ、さらには中部という広域に視点を広げた地域づくりを進めていく必要がある。」と述べた。
続いて、中経連の山名副会長より、「想定される社会の変化などを予見し、その対応について広域で認識共有し、連携を進めていくことが必要である」と課題を提起。
その後のパネルディスカッションでは、フリーキャスター・千葉大学客員教授の木場弘子氏をコーディネーターに、愛知県・大村知事、名古屋市・河村市長、岐阜県・神門副知事、三重県・渡邉副知事、中部経済産業局・富吉局長、中部地方整備局・塚原局長、中部運輸局・石澤局長をパネリストに迎え、「将来を見据えた中部圏のビジョン」について中部圏の強みの生かし方、対流・交流を生む地域の魅力をテーマに当地域の目指す姿について議論を交わし、参加者は熱心に聴き入った。
閉会挨拶で豊田会長は「将来を見据えた総合的なビジョン策定と行政のリーダーシップ」を要望し、サミットを締めくくった。
機関 |
主な内容 |
愛知県 |
・交通基盤の整備(陸・海・空、乗換利便性向上など) ・産業革新・創造(イノベ―ション創出の基盤づくり、次世代産業の振興、 付加価値の高いものづくり) ・地域の魅力向上・発信(国際展示場、アジア大会、ジブリパーク構想など) |
名古屋市 |
・まちの魅力向上(名駅周辺、栄周辺、名古屋城など) ・帰宅困難者対策(官民連携の取組) ・子供を応援するまちづくり ・デスティネーションナゴヤに向けた知名度向上 |
岐阜県 |
・リニア中央新幹線活用戦略(アクセス道路、リニア駅周辺整備など) ・産業振興について(広域の道路ネットワーク整備、工場用地の開発など) ・広域観光(東濃地域の観光振興) |
三重県 |
・選ばれる三重を目指した取組(国内外の集客交流の拡大推進、MICE誘致) ・世界に通用する人材の育成(食産業、ものづくり分野など) ・働き方改革の推進 ・広域連携による交流人口の増加と魅力ある地域づくり |
中部 経済産業局 |
・人、もの、技術、組織などが様々につながることにより新たな価値創出を図る「Connected Industries」の5つの重点分野について(自動走行・モビリティサービス、ものづくり・ロボティクス、バイオ・素材、プラント・インフラ保安、スマートライフ) ・5つの重点分野を支える横断的な政策の整備について(リアルデータの共有・利活用、データ活用のための研究開発や人材育成、国際協力・連携) |
中部 地方整備局 |
・中部圏の広域ネットワークの整備 ・物流ネットワークの強化による経済成長の加速 ・地域の個性を生かした交流連携~魅力ある拠点の創出~ ・国土強靭化について |
中部 運輸局 |
・観光振興による地域経済の発展 ・乗り換え利便性向上と二次交通の強化 ・新技術・ICTの活用による物流の生産性向上、運送効率の向上 |
中経連 |
・国内外の環境変化への対応とリニア開業に伴うチャンスと危機感の共有。 ・「世界をリードするモノづくり拠点としての発展・進化」、「人材の対流・交流の活性化」、「防災・減災への備え」に向け、広域かつ長期的な視点での地域づくりの必要性 ・リニア開業を見据えた新しい地域づくりへの行動を起こす時期の到来 |