2018.1.10
会長コメント / 活動報告
1月10日(水)、中経連は、名古屋商工会議所、中部経済同友会、中部経営者協会とともに、新年恒例の「経済4団体新春賀詞交歓会」を名古屋市内にて開催し、約800名が出席した。
主催4団体を代表し、山本名古屋商工会議所会頭が新年の挨拶を述べ、大村愛知県知事の祝辞、河村名古屋市長による乾杯の後、出席者一同で新年を祝った。これに先立ち、4団体代表者の記者会見を行った。記者会見での豊田会長の挨拶は以下の通り。
【経済4団体代表記者会見(豊田会長挨拶)】
・2018年の世界経済が、様々なリスクを抱えながらも堅調に推移し、これに伴い、中部圏経済にとっても良い一年になることを期待している。
・中経連は昨年4月に新たな委員会体制をスタートし、10年後・50年後を見据えた長期的視点、世界で生き残るためのグローバルな視点での活動を進めている。今年さらに活動を推し進める3つの重点テーマを申しあげる。
・1つ目は中部圏の“まち”、“地域”についての「将来ビジョン」を作ることだ。リニア開業も見据えて、東京圏、関西圏と異なる個性を磨き、中部圏の魅力を高めていくことが重要だと思う。中経連は、2050年に向けた中部の将来像をとりまとめ、実現に向けて行政に働きかけていきたいと考えている。1月30日には、愛知・岐阜・三重3県の知事および名古屋市長と、中部経済産業局はじめ地方機関のトップをお招きし、当地域の将来像について、シンポジウムを開催する。機運醸成を図るとともに、中部圏の中核でありゲートウェイとなる愛知県・名古屋市には、新しい時代のグランドデザインを描いてもらうよう、強くお願いしていくつもりである。
・2つ目は、「イノベーションの促進」である。中部のものづくりが世界をリードし続けるには、ICTを大いに活用して既存産業の徹底強化を図るとともに、中部が得意とする「ハード」に、「ソフト・サービス」を組み合わせて、新産業・新たなビジネスモデルを産み出すイノベーションが必要である。ソフトウェア産業の集積が薄く、ベンチャー投資が少ない中部圏であるが、近年、少しずつ、起業家を支援する様々な動きも出てきている。そうした動きを加速することをはじめ、中部圏のイノベーションを促進するための具体的活動を、今年から開始する。
・3つ目は、「人材育成」である。昨年末、「中部圏の未来を支える人材の育成」と題する提言書を公表した。基礎的能力をしっかり身につけた人材の育成の必要性について提言する中で、教育行政、学校、そして我々産業界が何をすべきか、明確に示した。昨年末から、5県1市の教育委員会への提言内容の説明を始めているが、今年、まずは産業界と教育界が一緒に意見交換をする場を、早急に設け、提言の実現に向け、取り組んでいきたいと考えている。
・「まず声をあげる」「とにかく動く」という中経連の基本姿勢に加え、今年は具体策の実行にもこだわって、事業活動に取り組んでいく。