2016.11.4
活動報告
中経連は10月24日(月)、「第15回中部産業振興協議会」を名古屋市内にて開催し、中部5県1市の自治体、国の出先機関、大学、経済界の代表者が出席した。
本協議会は平成14年6月、中経連の呼びかけで産学官が一体となって新技術・新産業の創出を図ることなどを目的に設立され、今回は「ものづくり中部におけるイノベーション力を強化していくための産学官連携のあり方」をテーマに、情報提供や意見交換を行った。
豊田会長の挨拶の後、竹中副会長が、「人工知能(AI)やIoTなどの技術革新のスピードは目覚ましく、産学官が一体となり、中部地域の強みを活かした新たな価値の創出をさらに促進していくためには、何らかの機能が必要ではないか」と問題提起した。
続いて、内閣府総合科学技術・イノベーション会議常勤議員の久間和生氏を講師に迎え、「我が国の科学技術イノベーション政策と産学官連携」と題して情報提供を行った。久間氏は、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)や革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)を中心に、より具体的な産学官連携の取り組み事例などを紹介された。また、「実行していく上で強力なリーダーの存在が不可欠」とのアドバイスや、中部における「既存のものづくり産業の徹底強化と新産業の育成」に対して期待感を述べられた。
それらをもとに、各機関の代表者と「新たな価値の創出に向けて、どのような機能が必要か」をテーマに意見交換した。代表者からは、「マッチングをコーディネートする機能が重要」「企業の機密をいかに守るか、仕組みを考えるべき」など、様々な意見が出された。
最後に、豊田会長が以下のようにまとめた。
・中部の「ものづくり」の総合力を発揮し、様々な問題を乗り越えていくには、より一層、中部の産学官が手を取り合って、課題をスピードアップして解決していくことが重要である。
・危機感を共有した上で、取り組むべきテーマを明確にし、連携の形や必要な機能について議論し、実行に結び付ける努力をしていく。
・今後、中経連は、イノベーション力強化や新産業の創出に重点を置き、海外の先行事例の調査も含め、関係各所とともに行動を進めていくので、引き続きご協力をお願いしたい。