2014.12.11
活動報告
12月9日(火)、国土交通省中部地方整備局ならびに中部運輸局の主催、本会の共催により、シンポジウム「2050の中部を創る~第3次まんなかビジョンを受けて~」を開催し、約620名に参加いただいた。
本シンポジウムは、2050年を見据えた中部の将来像「第3次まんなかビジョン」(本年11月に発表)の実現に向けた地域づくりのあり方などを探ることを目的に開催されたものである。
冒頭、中部地方整備局の八鍬局長による主催者代表挨拶に続いて、本会の三田会長が挨拶を行った。三田会長は「中経連では『中期活動指針 ACTION 2020』を本年5月に策定した。『第3次まんなかビジョン』と目指す方向性が一致しており、『中部圏広域地方計画』など諸計画の策定にあたって中部地方整備局や関係各所と連携し、より良い地域づくりに寄与したい」と述べた。
次に、第3次まんなかビジョンを策定した「まんなか懇談会」の座長の須田寛・東海旅客鉄道(株)相談役〔中部経済連合会・評議員会議長〕から同ビジョンについての基調報告、中部地方整備局企画部長の森山誠二氏から同ビジョンの概要説明が行われた。
続いて、パネルディスカッション「日本のまんなかの地域づくり」に移り、中京大学総合政策学部教授の奥野信宏氏をコーディネーターに、(株)中日新聞社論説委員の飯尾歩氏、(株)エムスクエア・ラボ代表取締役の加藤百合子氏、名古屋大学未来社会創造機構教授の森川高行氏、本会の伊藤専務理事がパネリストとして意見交換を行った。
伊藤専務理事は、中部圏の地域づくりに関する意見・課題として「『ACTION2020』で示した2040年頃に実現したい『中部圏が目指す将来像』〔①世界最強ものづくり地域、②日本一住みたい訪れたい地域、③日本一働きやすく人材豊かな地域〕を実現するためには、次世代を担う産業の振興、リニアを活かす魅力のあるまちづくり、観光振興、まちのコンパクト化、安全・安心な地域づくり、多様な人材の活躍促進と少子化への対応、産学連携の強化による産業・地域を支える人材の育成等に取り組んでいく必要がある」と説明した。さらに、まんなかビジョンの実現に必要な課題として「雇用を求めて人が東京圏に移動していることが東京一極集中につながっている。これを是正するためには、地方に新たな雇用を生み出すことが必要であり、“観光産業”と“農業の振興”に取り組んでいかなければならない。また、当地域の発展には“ひとづくり”が重要であり、人材育成への取組や、多様な人材が活躍できる環境整備を推進していかなければならない」と意見を述べた。