2012.12.11
活動報告
12月3日(月)、レーガン政権時代に米国エネルギー省副長官を務めたウィリアム・マーティン氏を招き、国際社会から見た日本のエネルギー戦略の問題点や本来あるべき姿、さらには米国におけるエネルギー政策の見通しなどについて講演いただいた。
マーティン氏は、米国が、これまで中東の石油や天然ガス等の資源確保のため、多額の軍事費を支払い6万人にも上る犠牲者を出してきたと指摘、アメリカの石油1バレル当たりの価格は、中東に要した軍事費を加味すれば500ドルにもなるとし、日本の中東資源への過度な依存に対する潜在的リスクと懸念を示した。
また、原発ゼロ政策は、多くのエネルギーを必要とする中部のものづくり産業に対し深刻な影響を与えると警告、再生可能エネルギーについては現時点で過度な期待はできないため、発電量の3割を原子力で賄うべきとした。これに加え、エネルギー多様化の観点から、LNGを3割、石炭・石油を3割、再生可能エネルギーを1割程度バランス良く組み合わせることが重要であると主張した。