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産業・技術委員会「研究施設見学会」(11/15)報告

産業・技術委員会は、1115()、研究施設見学会を自然科学研究機構 岡崎にて開催、27名が参加した。

自然科学研究機構を構成する5研究施設のうち、岡崎には「基礎生物学」「生理学」「分子科学」の3つの研究所がある。昨年ノーベル生理学・医学賞を受賞された大隅良典氏も1996年から2009年の13年間、基礎生物学研究所に在籍され、ノーベル賞受賞に関わる多くの研究成果を発表している。

見学会では冒頭、基礎生物学、生理学、分子科学の各研究所長より研究所の概要説明を受け、その後3班に分かれて研究現場を見学した。

基礎生物学研究所では、大型スペクトログラフの特有の波長光によって動植物が固有の挙動を示すこと、次世代シーケンサーによってゲノム解析をしている現場を見学した。

生理学研究所では、世界最大級の7テスラ超高磁場MRIシステムによる脳科学解析の説明を受けた後、高解像度のMRI画像によって、手指それぞれの動きが脳画像へ鮮明に反映される状況が映し出された。脳科学は既に「人のこころを解析」できるレベルに達していることを参加者は実感した。

分子科学研究所では、極端紫外光研究施設(UVSOR)にて軟X線を利用した最先端の分子解析に取り組んでいる現場を見学した。2001年ノーベル化学賞を受賞された野依良治氏の「メントール不斉合成」の成果も、1980年に分子科学研究所で不斉水素化特有の触媒を発見したことが決め手になった。現在もポストリチウムイオン電池等の先端研究が当施設で行われている。

参加者アンケートの結果では、世界最先端の研究現場を見学でき、ほぼすべての参加者が満足したと答えた。さらに、研究設備の利用についても2/3の参加者から今後利用したいとの意向があった。今回を契機に、大学・公設試験場の研究設備の産業利用を有効に推進すべく、連携強化を図っていく。

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                     基礎生物学研究所「次世代シーケンサー」による

                     ゲノム解析の説明を受ける参加者たち

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