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第18回Next30産学フォーラム(3/17)開催報告

3月17()、第18Next30産学フォーラムを名古屋栄ビルにおいて開催し、会員企業・大学の若手35名が参加した。今回のフォーラムは、講演&話題提供、昇龍道日本銘酒街道、懇親会をプログラムに開催した。

 

はじめに、愛知大学法学部助教の西本寛氏より「高精度なカーボン時計を求めて ~年代測定を支える日本の湖~」と題して講演が行われた。考古学では経年により崩壊する放射性炭素(14)の含有率に注目しており、発掘物などに含まれる14Cの含有量を調査することで年代測定が可能になることが説明された。また近年は、加速器質量分析やウイグルマッチングという手法によって年代測定の精度が高まっており、今後、考古学や地質学への活用が期待されていることが紹介された。

 

次に、岐阜大学工学部機械工学科助教の古屋耕平氏より「モード解析とその応用 ~振動解析から心理音響評価、ビックデータ解析まで~」と題して講演が行われた。自動車の騒音や家屋の地震動について、構造物が持つ固有の振動・周波数の中から一部の成分を変化させることによって改善ができ、検証結果が紹介された。また、ゴルフクラブの打音を改善する心理音響評価や、試験の結果から個人の特徴(文系・理系)を把握する取り組み、さらにITや医療分野でも活用されていること等が説明された。

 

続いて、中部経済連合会の水田晴久が「バンコク伊勢丹中部物産観光展~タイ人客の購買意欲にビックリ!?~」と題して話題提供を行った。昨年10月に中経連が実施した同物産観光展での富裕層客の購買意欲の高さ等を写真で説明するとともに、日本の農産物・食品の現地での販売価格をクイズ形式で紹介した。また、次年度は商談会も実施する等、内容を充実して昇龍道エリア(中部・北陸)の「食」の輸出促進や観光客増大に向けた取り組みを継続していくことを説明した。

 

最後に、昇龍道日本銘酒街道や日本酒の文化について、中部運輸局企画観光部長の上田大輔氏、中埜酒造()顧問の馬場信雄氏より講演が行われた。上田氏からは、昇龍道エリアに多数所在する酒蔵の知名度向上によって、訪日外国人を含む旅行者の増加、日本酒の販売増加・輸出促進を図る取り組みが紹介された。次に、馬場氏からは、日本酒の乾杯儀式の歴史や、「酒道」と呼ばれる酒の作法・マナーが紹介された。礼講、無礼講、かけつけ三杯といった宴席で使われる言葉の意味を学ぶとともに、参加者同士で「酒道」にのっとったお猪口の持ち方、お酒の注ぎ方・受け方、御膳上でのご法度等を体験し、日本酒にまつわる文化について知識を深めた。

 

その後の懇親会では、参加者が講師を囲み、遺跡の発掘やモード解析の応用例、日本酒にまつわる礼儀作法について意見を交わす等、交流を深めた。

次回のフォーラムは、5月下旬に名古屋栄ビルにて開催する予定である。

 

 

18th_Next30.JPG

<酒道流の乾杯儀式を体験>

 

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