2024.11.22
活動報告
中経連は、名古屋大学COI-NEX(※1)Tマイモビリティ共創拠点が主催するシンポジウム「モビリティ・イノベーションがまちを変える~進化し続けるエキ・シロ地区(※2)~」の会場内のブースにおいて、CAMIP(※3)として、「自動運転車」および「空飛ぶクルマ」の社会実装に向けた機運醸成の現状把握を目的としたアンケートならびに参加者へのヒアリングを実施した。
ヒアリングでは、自動運転車や空飛ぶクルマに対する社会実装への期待は高いものの、「情報不足から理解が不十分であり、不安に思う」との回答が多かった。この他、これら技術を理解するために試乗機会の提供を望む声もあった。今回収集した意見を踏まえ、さらなる機運醸成に向けた活動を展開していきたい。
シンポジウムには286名(うちオンライン193名)が参加した。詳細は以下のとおり。
はじめに、東海国立大学機構 名古屋大学総長の杉山直氏ならびに副総長の佐宗章弘氏による主催者挨拶の後、文科省科学技術・学術政策局 産業連携・地域振興課 拠点形成・地域振興室 室長の平野博紀氏ならびに共創の場形成支援プログラム 地域共創分野 第5領域 プログラムオフィサーの財満鎭明氏から来賓挨拶をいただいた。
<第一部>
はじめに、マイモビリティ共創拠点 プロジェクトリーダーの森川高行氏より、マイモビリティ共創拠点のビジョンである「みんなの『行きたい』『会いたい』『参加したい』をかなえる超移動社会」についての説明があった。続いて、エキ・シロ地区の開発に携わる関係者4名から、パーソナルモビリティの実証実験などについて紹介された。
<第二部>
「モビリティ・イノベーションがまちを変える ~進化し続けるエキ・シロ地区~」をテーマに、エキ・シロ地区でまちづくりに携わっている活動家5名によるパネルディスカッションが行われた。同地区におけるモビリティの課題や大学連携への期待のほか、同地区は名古屋の歴史的中心街にも関わらず、小規模の二次・三次交通システム※4が不足している点に触れ、開発を目指す大学への期待が示された。
<会場内デモンストレーション>
閉会挨拶後の会場内では、車いす型自動運転パーソナルモビリティの試乗体験や、車両の自己位置推定技術のデモンストレーションなどが見学できるイベントが開催された。
※1 文部科学省による「共創の場形成支援プログラム」。
※2 名古屋駅から名古屋城の間にあるエリア。レトロで下町情緒がある円頓寺商店街を含む円頓寺や名古屋の奥座敷と呼ばれる那古野・四間道など、徳川家康によるまちづくりで生まれた歴史的な町並みが残る。
※3 中部先進モビリティ実装プラットフォーム:2021年5月、中経連と名古屋大学が産学官連携を通じて次世代モビリティの産業形成を推進する組織として共同で設立した活動体。
※4 主要な駅から観光地までの移動手段となる路線バスや鉄道などの交通機関のこと。