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情報発信

第1回社会基盤委員会(10/2)

・開催日:10月2日(水)
・参加者:委員長の柘植副会長をはじめ54名
第一部の講演会では、中日本高速道路(株)代表取締役専務執行役員 社長補佐 建設企画本部長の近藤清久氏を講師に迎え、「中部圏における高速道路の整備と運営について※」をテーマに講演いただいた。第二部の委員会では、議題1として、2024年3月に公表した報告書「『日本中央回廊』の効果最大化に資する道路ネットワーク整備」に関する公表以降の活動実績などを報告した。続く議題2では、2024年度に取りまとめを予定している報告書「『強靱かつ持続可能』な上下水道事業に向けて(仮称)」について意見交換を行った。
委員会冒頭の柘植委員長によるコメントは以下のとおり。

・2024年1月に能登半島地震が発生し、上下水道が壊滅的な被害を受けたことで、復旧までに相当な時間を要した。
・改めて調べてみると、日本全国の上下水道は極めて深刻な状況にあることがわかった。大規模な設備である上下水道は、かなりのスピードで老朽化が進む一方で、耐震化は著しく遅れている。しかしながら、設備の更新や耐震化に向けた財源は主に市町村が管理しているため、上下水道料金の値上げには議会の承認が必要となり、なかなか値上げという話にはならない。このため、財源不足が生じ、設備投資が進まない。
・上下水道は、生命を維持する上で最も重要なインフラであるにも関わらず、一番放置されていると思う。この差し迫った社会課題を広く問題提起するために、報告書を取りまとめ・情報発信をしていきたい。

議題2に関する委員からの主な意見は以下のとおり。
・全国の上下水道事業では現在、官民連携の事業が非常に増えている傾向にある。一方で、不調や入札中止という案件も少なくない。官民連携を進める上では、事業費(物価変動やその設計変更含め)や2024年度から始まった時間規制を踏まえた工期の適正化をはじめ、15年から20年にわたる維持管理に要する官民の適切なリスク分担が不可欠である。
・上下水道の老朽化への対応にあたっては、これまで、耐用年数が経過した設備を順番に修繕しながら、突発的な故障に対しては緊急で補修する維持管理を繰り返してきた。今後は、AIを用いるなど、掘削せずに上下水道管路(地下に埋設するための専用の管)を状態監視する技術などを開発していく必要がある。
・水道管の種類には鋼管、ダクタイル鋳鉄管(延性と靱性(じんせい)を持つ金属管)、ポリエチレン管、塩ビ管などがある。発注者は、それぞれの種類に応じ、交換を発注するため効率が悪く、設備の更新が遅れている要因の一つでもある。
・最近では、管路DB(デザインビルド)という発注方法がある。この方法は、上下水道事業者が種類の異なる管路を一定の区間において設計と施工を一括して発注することにより、工事の工期短縮やコスト縮減、品質の向上などが期待できる。

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