開催日：３月４日（月）
参加者：委員長の勝野副会長をはじめ43名

第一部の講演会では、多摩大学ルール形成戦略研究所客員教授、(一社)企業間情報連携推進コンソーシアム理事長の市川芳明氏を講師に迎え、「カーボンニュートラル（以下、ＣＮ）技術に求められるルール形成と国際標準化」をテーマに講演いただいた。第二部の委員会では、勝野委員長の挨拶に続いて、「次期エネルギー基本計画策定に対する提言書」「ＣＮの実現に向けた社会実装の推進に対する提言書」「中部圏ビジョン(仮称)」を議題に審議したほか、「中学・高校生を対象とした環境教育」の実施結果を報告した。

講演会では、市川氏は「新商品などの製品化・事業化（社会実装）に向けては、開発段階から標準化を目指す必要がある。その上で、日本のＣＮに向けた成長戦略では、変革時期にあたる技術に着目し、市場を形成していくことが不可欠である」と、具体的な事例を交えて解説した。また、海外の政策におけるブリュッセル効果※の反映例として、ＣＢＡＭ（炭素国境調整メカニズム）について説明いただいた。
委員会では、「次期エネルギー基本計画策定に対する提言書」の審議において、エネルギーの需要面に関する記述の充実を求める意見があった。続いて、「ＣＮの実現に向けた社会実装の推進に対する提言書」に対しては、企業のＣＮに対する取り組み事例の追加などが提起された。本委員会は、今回示された意見を踏まえて、提言内容への反映を検討していく。
※ＥＵによる環境やデジタル政策などにおいて、厳格な規制を設けて、世界に波及させることにより、他国や企業が自主的にEU規制を尊寿する現象。 
勝野委員長(左)／市川芳明氏(右)