中経連は、中経連デジタル人材育成支援事業「デジタル人材育成セミナー2024」を開催し、企業の管理職や人材育成の担当者を中心に約140名が参加した。
第１部では、「『デジタル人材育成の最前線』～データで語れる社員の育成できてますか？～」と題し、(株)ＳＩＧＮＡＴＥ取締役副社長の夏井丈俊氏によるオンライン講演を行った。夏井氏は、生成ＡＩを搭載した業務効率化ツールを紹介したほか、「社内のデジタル化を進めるには、社内での人材育成と併せて企業文化そのものの変革が重要である」と呼びかけた。
第２部では、(株)豊田自動織機ＩＴデジタル推進部全社デジタル推進室長の曽和真理氏とデジタル人材育成グループ長の鈴木由香氏を迎え、「『ベテラン層の経験を生かしたデジタル人材育成』～当社流デジタル化推進の進め方～」と題し、同社が2022年より取り組むベテラン層向けのデジタル人材育成について講演を行った。鈴木氏は「当初、若手ではなくベテランをターゲットにしたことに社内の反発も強かったが、現場経験が豊富なベテランは改善意識が高く、職場に戻った後も業務効率化に向けて活躍している」と好事例を紹介した。
中経連は、企業のデジタル人材育成の促進を目的に、今後も先進事例の共有を中心としたデジタル人材育成セミナーを開催する。