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2024年度 政府予算案に対する会長コメント

2024年度政府予算案は、長らく続いたわが国の「コストカット型経済」を「成長型経済」へ転換を促すうえで、国内の設備投資額2027年度115兆円超の目標実現を達成するための「国内投資促進パッケージ」を反映した極めて意欲ある内容となっており、歓迎したい。

本パッケージには、GX推進戦略による官民投資促進をはじめ、DX、経済安保、産業インフラ、物流、観光など分野別の戦略投資に加え、人的投資、研究開発・イノベーション、企業規模別の横断的、かつグローバル市場を見据えた、多面的な取り組みの推進が盛り込まれている。

本予算案の速やかな執行、税制改正、規制緩和の総力をあげて、本パッケージを具現化し、先に決定された総合経済対策の効果と相まって、政府・日銀が目指す物価と賃金の好循環をしっかりと実現してほしい。

一方で、歳出総額は社会保障関係費と防衛費に加えて、国債費も想定金利の引き上げ等で、歳出の4分の1に迫る27兆円の過去最大となり、2年連続で110兆円を超える規模となった。歳入は税収と税外収入では賄えず、引き続き、新規国債発行(35兆円)に依存せざるを得ない状態が続くことになる。

来年度は、マイナス金利の解除をはじめ、金融正常化のプロセスが始まる可能性もあり、財政健全化との両立を目指した規律ある財政運営に一層注力していただきたい。

一般社団法人中部経済連合会
会長  水野 明久

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