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日銀総裁と中部経済界との金融経済懇談会(11/6)

11月6日(月)、植田日本銀行総裁と中部経済界との懇談会が名古屋市内にて開催され、中経連からは水野会長が出席した。
冒頭の挨拶で植田総裁は、「わが国の景気は、緩やかに回復している。先行きも景気の回復は続くとみている。但し、海外経済などを巡る不確実性は極めて高い」との認識を示した。また、金融政策運営の基本的な考え方については、「イールドカーブ・コントロールの枠組みのもとで粘り強く金融緩和を継続することで、経済活動を支え、賃金が上昇しやすい環境を整えていくことが基本となる」と述べた。
続いて、中部経済界の代表による発言に移り、水野会長は、「中部圏の景況感は、2023年の春以降持ち直しの動きが鮮明となり、コロナ以前の水準まで戻った。但し、先行きに対する会員企業の見方は慎重で、特に『米中経済の先行き』『資源・原材料価格の変動』『海外の政情不安』が懸念材料として多く聞かれる」と述べた。
次に、金融政策の多角的レビューに関しては、会員企業の声をもとに、「これまでの金融政策の効果は、総じてデフレ圧力を緩和し、景気を下支えしてきた」と評価した上で、「物価・賃金の上昇を受けたさらなる状況変化にはバラツキがみられ、業績の二極化が懸念される。価格転嫁の遅れや人手不足の深刻化など、企業が直面している状況は一様ではない」と総括した。
最後に、日本銀行に対して、「今後の金融政策正常化のプロセスにおいて、マイナス金利の解除の前提となる物価と賃金の好循環が実現する姿を、足元のインフレ率と中長期的なインフレ率との関連性を含めて、国民が納得できるよう、わかりやすく説明してほしい」と求めた。

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