2023.10.13
活動報告
中経連は、会員の皆様からの意見を今後の事業活動に生かすことを目的に、8月9日(水)と8月23日(水)の2回、愛知地域会員懇談会を開催した。
8月9日は水野会長、勝野副会長、高原副会長をはじめ63名が、8月23日は水野会長、大島副会長をはじめ34名が参加した。
当日は、水野会長の挨拶に続き、事務局から今年度の主要事業活動について説明した後、意見交換を行った。
参加者からの主な発言は以下のとおり。
<人材育成に関する意見>
・今後の大学が担う役割は、中学校・高等学校の延長線上ではなく、入社後に即活躍できる実践型の人材教育を進めることだと考える。
・大学では、「企業の経営改善プラン」というテーマで、愛知県内の中小企業経営者・従業員と学生が一体となって課題解決を目指す課外授業を半期に10回ほど実施している。学生にとっては、直接的・実践的に企業の経営課題解決に取り組む経験になるとともに、企業からは、学生の柔軟な視点を確保できる点で評価は高い。
・中経連に対しては、企業が人材採用において求めている人物像や評価する観点・基準を大学側に共有する機会を創出してもらえるとありがたい。
<イノベーション・産学官連携に関する意見>
・ナゴヤ イノベーターズ ガレージでは、マッチングやリスキリング、若者の教育といった数多くの企画を展開しており、大変好評である。
・中経連には、経済団体としてさまざまな企業とのマッチング機会を提供いただくほか、学術機関・行政・スタートアップなどの組織同士のつなぎ役として引き続き期待したい。
<観光振興に関する意見>
・国内旅行は順調に回復しているが、旅行者の趣向が地域の生活風景に入り込むような体験型の旅行に変化している傾向がある。
・全国の主要都市と比較し、愛知県へのインバウンドの回復は遅れており、中部国際空港の旅客便数が戻ってきていないのは課題である。
・インバウンドという点で、アドベンチャーツーリズムを軸にした商品開発は、海外から人を呼び込める点が強みである。中部圏は観光資源が豊富なため、地域の魅力について掘り起こしと発信に重点を置き、自然・アクティビティ・文化体験を組み合わせた商品を検討して行きたい。
・愛知県は、ジブリパークの拡張やアジア競技大会の開催、リニア中央新幹線の開通などを控えており、観光活性化のチャンスである。今後、中部圏における協力体制がますます重要になるため、中経連の力を借りたい。
<脱炭素・カーボンニュートラル推進に関する意見>
・サプライチェーンの中で中小企業の脱炭素を支援していく流れは、まさに中小企業が求めていることであると感じた。
・一方で、各テーマにおいて、企業・団体が個々に活動をしている印象があり、人材・リソースが収約できていない面がある。東海3県だけでもまとまった活動ができると良い。
<DX推進に関する意見>
・DXが進んでいる企業は、企業風土を育てるために上層部が新入社員との交流を通じ、新たな発想や考え方から学ぶ取り組みを意図的にやっている。これにより、上層部もデジタル化による利便性の向上を実感し、DXがさらに進む好循環が生まれることがある。
・DX化について、目的と手段がはっきりしていないことがある。DXはあくまで手段なので目的・目標を明確にし、取り組む必要がある。