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水野会長 「9月度定例記者会見」 あいさつ要旨(9/4)

水野明久 中部経済連合会会長の定例記者会見を開催し、足元の景気動向などについて述べるとともに、税制委員会がとりまとめた意見書を公表しました。

◇足元の景気動向
中部圏の景況は、本年5月に新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行されたことも後押しとなり、個人消費の持ち直しや、半導体不足の影響緩和に伴う自動車の挽回生産などから改善傾向が続いているとみており、今回の「景況アンケート調査」においても、この見方を裏付ける結果になったと考えております。
景況感の現状をみますと、7月から9月期の業況判断指数、すなわち、景気が「良い」と回答した企業の割合から「悪い」と回答した企業の割合を差し引いた値は、プラス24ポイントと、前回を9.1ポイント上回り、4期連続で改善いたしました。
業況判断指数が20ポイントを上回るのは、新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年4月から6月期以来であり、4年3か月ぶりです。
会員企業の皆さまからは、資源原材料価格の安定やインバウンドを含む個人消費の回復などを期待する声がある一方で、需要の増加や人口減少などを背景に、建設業やサービス、運輸業を中心に深刻化する人手不足への対応に苦慮している状況がうかがえます。
景気の先行きについては、いずれの業種も改善を見込んでおりますが、資源原材料の価格変動や海外における政情不安、海外経済の減速、とりわけ不動産市場の低迷が長期化している中国などが懸念材料となっており、改善の度合いは緩やかになると予想しております。

◇税制改正意見
2024年度税制改正に対する意見」は、伊藤委員長のもと税制委員会が作成し、本日の総合政策会議において承認を受けましたので、公表するものです。
わが国が目指す、脱炭素社会やデジタル化の推進、持続的な賃上げの実現、人口減少下の地域創生などに向けては、経済社会の諸制度を時代の変化に即し不断に見直すことに加え、税制による後押しが極めて重要になると考えております。
一方で、今後、国民負担の増大につながりかねない防衛力強化や少子化対策といった新たな課題に対しては、経済団体として、適切な課税のあり方を求めていく必要があります。
中経連としては、会員企業の皆さまの声をしっかりと吸い上げ、中長期的な税制のあり方の方向性を踏まえた上で、今回の重点要望項目に掲げました、
・「カーボンニュートラル投資促進税制の期限延長とGX経済への移行を見据えた拡充」
・「賃上げ促進税制の期限延長と適用要件の見直し」
・「防衛費増額への適切な課税対応」
を中心に、今後、政府・関係省庁などへの要望活動を進め、意見書の実現に向けて取り組んでまいります。

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