2022.12.16
プレスリリース / 会長コメント
今回の与党税制改正大綱では、岸田政権が目指す「新しい資本主義」の実現につなげるうえで、企業の「人への投資」の促進に資する新たな税制の措置に加えて、スタートアップの支援に関する税制措置の強化や、「研究開発税制」、「DX投資促進税制」、「中小企業防災・減災投資促進税制」などの既存税制の延長・拡充が決定した。
これらをはじめとする今回の改正には、本会の要望と同趣旨の内容も盛り込まれており、一定の進捗が見られたことを評価したい。先に決定された総合経済対策と併せて、企業活動の活性化や国土強靱化に寄与することを期待している。
一方、本会が重点要望項目として掲げていた、脱炭素社会にふさわしい「エネルギー・自動車関係諸税の整理」は、エコカー減税等の延長などにとどまり、未だ不十分といわざるを得ない。
また、今回大きな争点となった防衛費増額について、その財源の一つとして法人税の増税が記載されたが、実施時期などについては、不確実性が増しつつある先行きの経済情勢を踏まえながら、今後慎重に検討を行っていただきたい。
一般社団法人中部経済連合会
会長 水野 明久