2022.10.20
活動報告
中経連は、会員の皆様からの意見を今後の事業活動に生かすことを目的に、地域会員懇談会を以下の日程・都市で開催した。
◆8月23日(火) 静岡地域会員懇談会(静岡市)/水野会長、中西副会長、中田副会長をはじめ20名が参加。
◆8月26日(金) 愛知地域会員懇談会(名古屋市)/水野会長、佐々木副会長をはじめ55名が参加。
◆8月31日(水) 愛知地域会員懇談会(名古屋市)/水野会長、佐々木副会長、安藤(隆)副会長、高原副会長、松尾理事をはじめ61名が参加。
当日は、水野会長の挨拶に続き、事務局から今年度の主要事業活動について説明した後、意見交換を行った。
参加者からの主な発言は以下のとおり。
【カーボンニュートラルの実現に関する意見・要望】
・アンモニアや水素といった新たな燃料の活用方法を検討していくことが重要になる。並行して調達インフラの整備にも取り組まなければならない。<愛知>
・脱炭素に向けた課題は各産業で共通するものが多く、横断して幅広く議論していく必要がある。中部圏はさまざまな産業が集積しており、議論を展開しやすいと考える。<愛知>
・アンモニアや水素のサプライチェーン構築や拠点整備は、国の政策支援がないと実現は難しい。政策支援の充実に向けた提言を引き続きお願いしたい。<愛知>
【観光に関する意見・要望】
・コロナ禍で人々の志向が団体旅行から個人旅行にシフトしていることを踏まえ、DMOも考え方を変えていかなければならない。<静岡>
・ウィズコロナに向けた観光のあり方も少しずつ見え始めている。中部圏における観光資源の新たな発見や見直しも進んでおり、今後は各地域の魅力を一層PRしていく必要がある。<愛知>
・愛知県は、「ジブリパーク」「アジア競技大会」「リニア開通」などのインバウンド誘致に向けたチャンスが多い。中部圏の魅力をつなぐ広域連携を中心にした観光基盤やネットワークの整備を早急に行うことが重要である。<愛知>
【産学官連携に関する意見・要望】
・静岡大学では、留学生の就職支援制度「アジアブリッジプログラム」を設けている。特に学士課程の学生は4年間日本で学ぶことにより日本語スキルが向上し、地元企業への就職が比較的スムーズである。留学生と企業とのマッチング機会を増やすために、在学中にインターンシップができる仕組みができればと考えている。今後も、留学生の就職の地元企業への就職に一層注力していきたい。<静岡>
・大学と企業の共同研究において、大学教授に企業の研究所に入ってもらう手法を導入している。人材交流を行い、相手の組織に入り込んで実践していくことが重要だと考える。<愛知>
・産学連携の主な課題は「大学シーズと企業ニーズのギャップ」と「大学と企業のマッチング機会が少ない」ことである。大学側としては、ナゴヤ イノベーターズ ガレージを活用し、企業ニーズの把握や企業人材のリカレント教育の受け皿を用意することにより、企業との接点を増やしたい。<愛知>
【DX・イノベーションに関する意見・要望】
・中小企業がDX・IoT化を進めるにあたり、副業・兼業の活用が後押しになるのではないか。静岡の中小企業で自社のデジタル化に関する求人を行ったところ、首都圏を中心に約1,000人から応募があった。中小企業では人事までなかなか手が回らないため、仲介役としてサポートしていきたい。<静岡>
・イノベーションを起こすために、ベンチャー企業と大企業の共創が必要である。ナゴヤ イノベーターズ ガレージには、国内外を問わず、さまざまな共創施設との連携を強化し、ネットワークを広げてほしい。<愛知>
【人手不足に関する意見・要望】
・建設業界では、女性技術者や外国人の採用が増えてきている。一方、ミスマッチ採用も課題となっており、適材適所の配置転換を行うことで定着率を高める取り組みを行っている。現場職人の採用についても協力業者とポータルサイトを作り、関係企業全体で協力しながら人材確保に努めている。<愛知>
・就業体験を通じて、仕事の魅力を知ってもらうなど業界団体全体で人材確保に取り組まなければならない。<愛知>
・IT人材は不足しており、全国で取りあいになっている。一方、外国人エンジニアが海外からリモートで日本企業のITシステム構築の支援を行うなど、国をまたいだ仕事の仕方も増えている。<愛知>
静岡地域会員懇談会(2022.8.23)
愛知地域会員懇談会(2022.8.26)
愛知地域会員懇談会(2022.8.31)