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水野会長「9月度定例記者会見」あいさつ要旨

9月6日(月)、水野明久 中部経済連合会会長の定例記者会見を開催し、足元の景気動向などについて述べるとともに、税制委員会がとりまとめた意見書を公表しました。

◇パラリンピック閉会
昨日パラリンピックの閉会式が開催されました。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中での大会となり運営が非常に難しい状況ではありましたが、比較的スムーズに進んでいったのではと感じています。選手は障がいをお持ちですが、はつらつとしており、大変印象に残る明るさで、最高のパフォーマンスを見せていただき、人間の持っている可能性の大きさを感じることができました。また、中高年の活躍が比較的多く、元気をいただきました。
オリンピック、パラリンピックの開催については、色々と言われたところもありましたが、開催してよかったと個人的には感じています。

◇新型コロナウイルスの状況
感染力の強いデルタ株による感染者数の急拡大や医療状況の急速な悪化を受け、愛知県、岐阜県、三重県、静岡県が緊急事態宣言の実施区域にされるなど、中部圏も、経済・社会へ一層深刻な打撃を被っております。
特に、飲食・宿泊業や、納入業者などの関連事業者、航空宇宙産業などは厳しい状況が続いており、私が8月に西村経済再生担当大臣と意見交換を行った際にも、
・雇用維持や事業継続への影響を懸念していること
・事業者の実情に応じた、きめ細かい、かつ、手厚い支援を迅速に実施いただきたいこと
などをお伝えしました。
また、経済界としても、「地域経済・地域社会を守る」という強い志を持ち、感染防止対策に取り組んでいく考えであり、中経連は会員企業に対して、
・テレワーク7割、休暇取得の推奨等による出勤者の削減
・職場における感染防止対策の徹底
・抗原簡易キットの活用による職場での検査体制の拡充
について協力のお願いをしているところです。

コロナへの対応については、私たち一人ひとりがこれまで以上に強い危機感を持って、感染拡大防止策に取り組むことで、感染を封じ込め、早期に社会経済活動が正常化していくことを切に願うとともに、中経連としてもコロナショックからのダメージ回復とポストコロナを見据えた活動を着実に進めてまいります。

◇足元の景気動向
中経連が今月2日に公表した景況感の現状と見通しでは、7月28日から8月20日の間に調査した、7月から9月のD.I.値、すなわち、景況判断を「良い」と回答した割合から「悪い」と回答した割合を差し引いた値は、プラス2.9ポイントと、まん延防止等重点措置などの発令前の期間を含んでいることを考慮する必要があるかと思いますが、前回公表した4月から6月のマイナス13.5ポイントから16.4ポイント改善し、約1年9ケ月ぶりにプラス値となりました。
輸送用機械を中心とした製造業の業績回復が経済をけん引している一方、景況判断の内訳をみますと、「さほど良くない」の割合が76.9%と、依然として高く、回復の足取りは緩やかであります。
また、足元では、国内外での新型コロナウイルスの感染拡大に加え、原材料価格の高騰や半導体不足など、先行きに影響を及ぼす課題が多くみられ、今後の動向を注視しているところです。

◇税制改正意見
「2022年度税制改正に対する意見」は、伊藤委員長のもと税制委員会が作成し、本日の総合政策会議にて承認を受け公表するものです。新規18項目を含む、62項目の要望を盛り込んでおります。
コロナショックに対する企業への支援に加え、デジタル化の推進、脱炭素社会や地域創生、国土強靱化の実現に向けた取り組みなどを加速していくためには、税制による後押しが極めて重要になると考えております。
中経連としては、今後も、会員企業の皆さまの声をしっかりと吸い上げ、中長期的な税制のあり方の方向性を展望した上で、中部圏の発展に資する税制改正に向けた取り組みを進めてまいります。

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