2020.9.10
活動報告
(一社)中部圏イノベーション推進機構(会長:水野明久 中経連会長)は、7月29日(水)、情報提供プログラムのフューチャーコンパス第17回講演会を、会場のナゴヤ イノベーターズ ガレージ、および新型コロナウイルスの感染予防対策としてオンラインで開催した。
講師としてPlug and Play Japan 株式会社 代表取締役社長のヴィンセント・フィリップ 氏を迎え、「シリコンバレーから見た日本」と題して講演を頂いた。
【講演要旨】
1.世界から見た日本
昨今一般化してきたオープンイノベーションなどを要因として、イノベーションの起こるペースは加速している。今では企業が継続的に成長するために必要不可欠な要素とも言える。
日本でも国内のスタートアップを盛り上げ、世界のシーズを取り入れようと、投資や行政支援の動きが活気づいている。世界のスタートアップも、日本マーケットへ参入したいと考えている。世界から見た日本は、技術や文化の面でイメージが良く、マーケットとして魅力的である。同時に、習慣やスピード感の違いから、大変なローカライゼーションが必要であり、参入は簡単ではないという印象もある。
2.オープンイノベーション成功のカギ
一方、日本側では、オープンイノベーションやスタートアップとの共創に難しさを感じている企業が多いかもしれない。日本企業がスタートアップとの協業による相乗効果を上げる第一歩は、まず自社を理解すること。「自分たちにとっての成功とは何か」「真に足りない要素は何か」「制度や予算などの準備は整っているか」などを掘り下げれば、方向性を見誤ることなく、成功する可能性は高まる。
3.世界の変革は共創が生み出す
今後は、シリコンバレーだけでなく世界のどこでも破壊的イノベーションが起こる時代となるだろう。しかし、スタートアップといえども単独で素早く社会を変える事は不可能で、協業や投資など、大企業の果たす役割は大きい。オープンイノベーションをとおしてお互いを活用し、イノベーションで世界の流れを変えていきたい。